そして、本当に怖ろしいんだって思い知った。



 ちょうど【あの時】。
 minは、5時間下校の子ども達に帰り支度をさせていた。
 席が近くの友達とのお話に夢中で、手がすっかり【お留守】になっている
子どもに声を掛けながら、来週の週予定を配っていた。

 地震の少ないminの地域にしては強い、初期微動。

 そして本震。

 子ども達は自主的に、そして指示を聞きながら…机の下へ入る。


 続く、本震。


 泣き叫ぶ女児。



 校内放送がブツリと切れ、天気が消え、棚の上の花瓶が落下して砕ける。







 minの教室は、校内で一番奥まった場所にある。

 避難行動に出るなら、早く出なければならない。


 子ども達を移動させる、そのタイミングって…難しい。

 一瞬、迷って、足がすくんだ。





 校庭に全校で避難。

 自主的に迎えに来た保護者に子どもを渡し、それ以外の保護者に連絡を取り、
付き添って担当地区の子どもを家の玄関先まで送っていき…。




 真っ暗だった。
 終わったら。




 震源から遠いminの街で、こんなにすごい。

 地震って、怖いんだって分かった。

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